朝井リョウ氏のゆとりエッセイ3部作の2作目「風と共にゆとりぬ」を読んだ。
ご丁寧にもはじめに以下の記載がある。
小説に込めがちなメッセージや教訓を
「込めず、つくらず、もちこませず」を
モットーに綴ったエピソード12編。
とにかくおバカな内容が盛りだくさん!
読みながら「朝井リョウ(敬称略)ってバ◯だなー」と何度言ったことか!
1作目よりもおバカ度合いが増しているのは気のせいか?(反語)
まだ読んでいない方はゆとりエッセイ1作目の「時をかけるゆとり」を先に読むことをお勧めします!

というわけで、「風と共にゆとりぬ」の感想を書きます。
眼科医との再会
1作目の「時をかけるゆとり」で眼科医との攻防が描かれていたが、本作ではその眼科を再訪した際の話が書かれている。
実は、眼科医はエッセイの題材になったことに気がついていた・・・!!
それはそうとして、ここまで仲良くなれるのすごい。
病院に限らず、美容院・歯医者などで1対1でその道のプロフェッショナルと関わる機会は誰しもある。
でも、なかなか個人的に仲良くなることはない。
著名人の特権なのか?朝井リョウ(敬称略)の特性なのか?
レンタル彼氏との騙し合い(?)
Uさん(女性)の弟になりきりレンタル彼氏に会うというもの。
Uさんの彼氏になりきるレンタル彼氏と、Uさんの弟になりきる朝井リョウ(…わかりづらい)との駆け引き(?)が面白い。
とにかく度胸がすごい。
社会人サークルでのバレーボールの話…自虐多いって
チームのメンバーに「ネガティブ」や「卑屈」と言われる場面がる。
読者としては「よく言ってくれた!」という気持ちである。
この章に限らず、全体を通して彼のエッセイは自虐が多すぎる!
痔瘻の手術の話
医療の話はついつい医療者目線で読んでしまうから勿体無い・・・
悪性でない手術を総合病院でしようとしたら、手術日結構先になるよなー
とか
患者さんと医師の間を取り持ってくれる看護師さん天使だなー
とか。
朝井リョウさんの医療者に対するツッコミが秀逸です。
【まとめ】何も得られない楽しいだけの読書体験を
読書が「楽しむもの」という娯楽ではなく「何かを学ぶもの」という教養になってしまいがちな現代、ここまで純粋な「楽しいだけの本」は珍しい。
何も得られない楽しいだけの読書体験を味わってみては??